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| 2012年土浦市花火大会会場付近にて@Photo by ibukijohn. |
2012年10月6日
午後2時半あたりから大量の雨が降った。
友人たちは「集中豪雨だ」などと言っていたが、ぼくはただの通り雨だと思っていた。
我々はその時、上野から北に伸びる常磐線を水戸に向かって一時間ばかり揺られ、
ちょうど土浦駅に着いたところだった。
(土浦駅ホームから見える、無機質なブロックのように積まれた
コンテナに書いてある文字が“JRF”なのか“JRP”なのか判読出来ないほどだった)
「なんて日だ!」
友人は天に向かって叫んだ。
ぼくは虎視眈々と雲の切れ間を見つめて、ホームで煙草を吹かしながら
土浦市の公式HPに「本日雨天でも決行します」という赤字を左目で流し読んだ。
結果はご存知の通り(ぼくの念が通じたのか)奇跡的に土浦市近辺は晴れ、虹が出た。
それも見事な虹だった。
秋の空という広大なキャンパスに、先に色彩を添えたのは花火ではなく虹だった。
その後シャトルバスの見事なピストン活動と、
人海戦術的JR社員および警察官の指示により、
我々はなんなく会場に滑り込み、
短く刈り込まれ雨で光るボーボー草の上にブルーシートを重ね、
観覧する位置を確保した。
土浦の花火が美しかったのはここに書くまでもないことで、
比較的空気の流れもよく、寒すぎもせず(また暑すぎもせず)、
ぼくはキリンビールでのどを潤し、熱々の広島焼きを食べ、
頂いたバランタイン(ウィスキー)でしめた。
実は、広島焼きを買うために並んでいる時、ぼくは一人だった。
その広島焼きの屋台は40才くらいのいそいそと働いている兄ちゃんが
たったの一人で切り盛りしていて、30人ほどの列が出来ていた。
(あるいはあまりにも美味くて、リピーターがついているのかもしれない。
ぼくの後ろにはギャルとギャル男がいちゃついていて、
前には明らかに太り過ぎの10代の女性(しかもこの女性は先に書いたシャトルバスを降りて、すぐにすれ違った女性だったので記憶にあった)と、
真面目そうなその彼氏風の男が、なんだか楽しげにぺちゃくちゃとおしゃべりしていた。
そんな二組の間にサンドイッチ状態にされたぼくは、
なんだかひどく寂しくなってしまった。
その時のぼくを誰かが見ていたら、きっと少しばかし同情してくれたに違いない。
さてさてやっとこさ帰宅もしたし、飲み直すとするか。
〜番外編〜
同情人「そんなに落ち込まんときいや」
ぼく 「 …」
同情人「顔色悪いぞ、あんた。大丈夫か。
でも一人じゃないねんからもんだいないて〜」
ぼく 「ええ、それは分かってはいるんだけどね」
同情人「まずはこいつをきゅーっと飲んでみい」
(手渡されたコップに入った何らかの液体を迷わず飲むぼく)
ぼく 「うわぁ、な、なんですかこれは」
同情人「カーッとなるやろ、答えはあなたの胸にあんねんで。ほなっ」
(逃げるように去って行く同情人。改め変質者)
ぼく 「あー、なんなんだあいつは。気持ち悪いやつだったな。
しかしあいつのおかげで遠い昔に書いたあの詩を思い出したや」
【Hantamaの頭の中は】より、
詩「答えはあなたの胸にある」をどうぞ。http://johnyorizo.exblog.jp/485694/

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